書籍「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の魔術」
タートル流
- 作者: カーティス・フェイス,飯尾博信+常盤洋二,楡井浩一
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/10/17
- メディア: 単行本
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トレーダーを長いことやってきた方に教えていただいたオススメ本の一つ。
伝説のトレーダー集団「タートルズ」で最高の実績をだしていた著者の書籍。
2007年の書籍なのですが、裁量トレードから、システムトレードまで実に幅広い事について書かれていて、示唆に飛んでいる本です。
面白いと感じたのは、あるトレードで成功を収めていた方が、一般公募で集めた13名に、ノウハウと口座(資金)を与えて運用させる試みがあり、同じノウハウを吸収したはずの13名の運用成績が異なるという点です。
何故異なるか?なのですが、折角のノウハウも、人の感情やそれまでの経験がフィルターとなり、教えられたとおりに出来ないためでした。
※このあたりは別の本「ゾーン」を今読んでいるのですが、もっと詳細に書かれているようで、楽しみです。
次に、システムトレードについても書かれており、こちらはAI系の開発でも課題となるオーバーフィッティングを防ぐための方法(有効なシステムは、複数の市場に対応できる、バックテスト・フォワードテスト、複雑化しすぎない)なども記載されており大変勉強になりました。
また、資産管理の重要さについて、具体的な資金の計算の方法などを書いているのですが、その理由が重要で、長期運用で利益を出し続けるためには、各トレードで負けることがあっても、トータルで利益を残していくために行っているということでした。つまり、職業としてのトレーダーはギャンブルではなく、もっと緻密に確率・統計を駆使し戦っていくことなのだなと理解できました。
今後につなげていきたい一冊になりました。