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書籍「アマゾンと物流大戦争」「アマゾンが描く2022年の世界」

小売調査のために読んだ書籍の一部です。

書籍:アマゾンと物流大戦争, NHK出版新書, 角井 亮一

アマゾンと物流大戦争 (NHK出版新書)

アマゾンと物流大戦争 (NHK出版新書)

書籍:アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」, PHPビジネス新書, 田中 道昭

書籍:オムニチャネル戦略 , 角井亮一 (著)

オムニチャネル戦略 (日経文庫)

オムニチャネル戦略 (日経文庫)

個人評価

★★★★★

※個人的にしらないことが多めだったので★5

小売、EC、物流、AmazonWalmart楽天アスクルなどのオムニチャネルについて良くまとまっている書籍ですので、興味のある方は是非。

感想

以下は、日経の2つの記事です。

www.nikkei.com

www.nikkei.com

という流れでの顧客接点強化が見えてきます。

小売に関しては、物販系EC化率 英国12.4%, 米国7.0%, 日本4.75%といわれる中で(日本はECはまだ伸びそうですね)、小売全体の売上規模が一定と仮定すると、小売(=EC+リアル)事業の売上を伸ばしていく手段としては、リアル店舗とECの境目を超えた戦いが加速するのは必然だと思います。

ここで大事なのは、もともとは、競合に売上を取られるのならばということで行ってきた同質化戦略が、最近ではECとリアルの相乗効果が見え始めた点がポイントとなり、オムニチャネル戦略を加速していくという流れなのだと理解できます。

例えば、家電を買う場合に

TVのアメトークで家電芸人をみてほしいと思った製品があった場合(リアル)→ CM中にスマホでメーカーの商品ページをみてみて(ネット) → 最寄りの家電量販店に実際に見に行って検討(リアル)→ 家族会議(リアル)で行い → お父さんのPCでECから購入(ネット)

というようなAIDMA、AISAS的な顧客の思考の流れがある時に、複数のチャネルのどこからでも、最後の購入につながるようにお客様の体験を向上していくこと(オムニチャネル)が、顧客への価値提供の主戦場になったのだと理解できます。

敢えて、ECの弱点をあげるとすると、買った瞬間に「手元に物がない → すぐに使いたいものには向かない」という点だとおもいます。しかし、(投資コストの見合う)都会では当日配送も始まっていますし、データ系(音楽、本、映像)は、ECの方がすぐに体験できるようになり弱点はなくなってきています。国土の広いアメリカや、日本の地方ではこの恩恵が届きにくく、日常消費で売上を上げやすい生鮮食料品販売もまさにECとの親和性は低いので、お客様への配送する部分(ラストワンマイル)が課題であり、顧客体験向上の機会があるという事になります。

そこで、リアル店舗を在庫を抱える配送拠点とかんがえるアプローチで、一気にECとネットの相乗効果が生まれてきます。ECで注文して、リアル店舗に取りに行く、または配送が可能になるからです。その裏で、ECだけ、店舗だけでしか取れなかったデータも

Walmartの場合、宅配対応しているが、全米4000以上の店舗受け取りが可能なため、田舎54%, 郊外52%, 都市部37%が店舗受け取りを希望

という数値も面白いですね。海外ではECで注文して、ドライブスルーで受け取るというやり方もあるそうです。配送の自動運転化が始まると、地方×高齢化での買い物の問題も解決できそうで、今後が非常に楽しみになりますね。

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